百度の主なアルゴリズム一覧|飓风・清风・细雨などが取り締まる内容と、日本企業のサイトが気をつけたい点

百度のSEOについて調べていると、「飓风算法」「清风算法」「细雨算法」のように、天気や自然の名前が付いたアルゴリズムが次々に出てきます。代理店から「〇〇算法の影響で順位が下がった」と説明されても、それが何を取り締まるもので、自社のサイトに関係があるのか判断できない、という方も多いのではないでしょうか。

百度は2013年ごろから、特定の不正や品質の問題を対象にしたアルゴリズムに名前を付けて公表してきました。この記事では、主なアルゴリズムを「何を取り締まるか」で整理し、日本企業の中国語サイトで特に注意したい場面と、処罰を受けたかもしれないときの確かめ方を説明します。

名前ではなく「何を取り締まるか」で覚える

百度のアルゴリズムは数が多く、同じ名前で2.0、3.0と改定されているものもあります。すべてを覚える必要はありません。大切なのは、どのアルゴリズムも「検索ユーザーにとって不利益になる行為」を対象にしているという点です。

公表されてきた主なアルゴリズムを、対象ごとにまとめると次のようになります。時期は、中国のSEO解説記事などで紹介されている導入の時期です。

対象 アルゴリズム 導入の時期 主な対象
コンテンツの質 飓风算法(ハリケーン) 2017年7月 他サイトからの悪質な転載・採集
コンテンツの質 细雨算法 2018年6月 B2B・供求情報サイトの不正や低品質な内容
コンテンツの質 劲风算法 2020年2月 中身のない「まとめページ(聚合页)」の大量作成
ページの見せ方 清风算法 2017年9月 内容と合わない、だますような title
ページの見せ方 冰桶算法 2014年8月 モバイルでの邪魔な広告、アプリのダウンロードの強制など
ページの見せ方 闪电算法 2017年10月 モバイルページの表示の遅さ
ページの見せ方 信风算法 2019年5月 ページ送りに見せかけて別のページへ誘導する行為
外部の不正 绿萝算法 2013年2月 リンクの売買
外部の不正 蓝天算法 2016年11月 ニュースサイトなどの記事枠・ディレクトリの販売
外部の不正 惊雷算法 2017年11月 クリックの水増しによる順位操作
安全性 烽火算法 2017年2月から取り締まり サイトの乗っ取り、戻るボタンの乗っ取りなど

以下、日本企業のサイトに関係しやすいものから順に見ていきます。

コンテンツの質を見るアルゴリズム

飓风算法:転載・採集したページ

飓风算法は、他のサイトの記事を集めてきて自分のページとして載せる「採集」を取り締まるアルゴリズムです。2017年7月に導入され、2018年9月の2.0、2019年8月の3.0と改定されてきました。

3.0では、サイトの分野と関係のない内容で集客しようとする「クロスドメインの採集」と、テンプレートが同じで内容も似ている低品質なサイトを大量に作る「站群(サイト群)」が対象に加わったと紹介されています。違反の程度に応じて検索結果での表示が制限されるとされます。

日本企業で気をつけたいのは、日本語サイトの記事を機械翻訳してそのまま中国語ページにする、販売代理店のサイトにメーカーの製品説明をそのまま流用する、といった場面です。採集を意図していなくても、ほかのページとほとんど同じ内容が並ぶと、評価されにくくなるおそれがあります。

细雨算法:B2Bサイトでよくある問題

细雨算法は、B2Bのサイトや供求黄页(企業の売り買い情報を載せるサイト)を対象にしたアルゴリズムで、2018年6月に導入され、2019年11月に2.0へ改定されたと紹介されています。中国の解説記事では、公式サイトに見せかけたページ、title へのキーワードの詰め込み、採集した内容、中身のないページなどが対象として挙げられています。

细雨算法の主な対象はB2Bのプラットフォームですが、製造業や商社の中国語サイトでも同じ点に気をつけておくと安心です。製品ページの title に地域名や製品名を並べるような作り方は避けましょう。title の付け方は「百度向けのtitle・descriptionの書き方」で詳しく説明しています。

劲风算法:中身のないまとめページ

劲风算法は、検索キーワードを集めるためだけに作られたまとめページ(聚合页)を対象にしています。2020年2月に導入されました。キーワードごとに自動でページを作り、中身は検索結果の一覧のようなものしかない、というサイトが典型的な例です。

ページの見せ方・使いやすさを見るアルゴリズム

清风算法:title でだます行為

清风算法は2017年9月に導入され、内容と合わない title や、キーワードを繰り返した title が対象になると紹介されています。その後の改定では、ダウンロードサイトの偽のダウンロードボタンや、別のソフトを抱き合わせてダウンロードさせる行為も対象に加わりました。

冰桶算法:モバイルでの邪魔な表示

冰桶算法は2014年8月に導入された、モバイルページの使いやすさを見るアルゴリズムです。本文を覆う大きな広告、アプリのダウンロードを促す全画面の表示、閲覧に登録を求める作りなどが対象とされ、その後も改定が重ねられています。2020年には、アプリの起動やダウンロードを強制するサイトの制限を強める改定が案内されました。

日本企業のサイトでも、モバイルで開いた直後に大きなポップアップが出る、チャットのウィジェットが本文を隠す、といった作りには注意が必要です。

闪电算法:モバイルの表示速度

闪电算法は2017年10月に導入され、モバイルページの表示の速さを評価に使うものです。中国の解説記事では、2秒以内に表示されるページが優遇され、3秒を超えるページは評価が下がりうると紹介されています。日本のサーバーから配信している場合や、中国から読み込めない海外のスクリプトを使っている場合は、表示が遅くなりがちです。詳しくは「中国向けサイトのサーバー選び」をご覧ください。

信风算法:ページ送りを装った誘導

信风算法は2019年5月に導入されました。「次のページ」のボタンに見せかけて、別の一覧ページや登録ページへ移動させる作りが対象です。

外部からの不正を見るアルゴリズム

绿萝算法と蓝天算法:リンクや記事枠の売買

绿萝算法は2013年2月に導入された、リンクの売買を取り締まるアルゴリズムです。同じ年の2.0では、宣伝色の強い記事(軟文)に埋め込まれたリンクも対象になりました。蓝天算法は2016年11月に導入され、ニュースサイトなどが記事の掲載枠やディレクトリを売る行為を対象にしています。

どちらも、代理店が「被リンク対策」としてリンクや記事の掲載をまとめて買ってくる場合に関係します。绿萝算法ではリンク先のサイトも処罰の対象になりうるため、施策の中身は必ず確かめましょう。詳しくは「百度SEOの被リンク対策」で解説しています。

惊雷算法:クリックの水増し

惊雷算法は2017年11月に導入された、検索結果のクリックを人為的に増やして順位を上げようとする行為を取り締まるアルゴリズムです。2018年5月の2.0では、処罰として検索結果での表示の制限や、不正なクリックやリンクの除去が挙げられ、悪質な場合は長期にわたって制限されるとされています。「クリックで順位を上げる」とうたうサービスは使わないようにしましょう。

安全性を見るアルゴリズム

烽火算法:サイトの乗っ取り

烽火算法は、検索結果から訪れたユーザーを別のサイトへ転送する、ブラウザの戻るボタンを押しても元の検索結果に戻れないようにする、といった乗っ取り(劫持)を対象にしています。2017年2月に取り締まりが始まり、2018年5月の2.0、2019年3月の3.0と改定されました。

自社が意図していなくても、改ざんされたり、読み込んでいる外部のスクリプトが乗っ取られたりすると対象になりえます。中国の解説記事によると、烽火算法では百度からメッセージで問題が知らされ、すべて直したうえで観察期間を経て制限が解除されるとされています。観察期間は1回目で1か月、2回目で3か月と紹介されています。

処罰を受けたかもしれないときの確かめ方

順位が急に下がったとき、最初からアルゴリズムのせいだと決めつけるのは禁物です。サーバーの不調やrobots.txtの設定ミスなど、自社のサイト側に原因があることも少なくありません。

アルゴリズムの影響を疑うときは、次の点を順に確かめます。

  1. 百度搜索资源平台のメッセージ:違反が見つかった場合、通知が届くことがあります
  2. 下がり方:多くのキーワードが同じ日に一斉に下がったのか、特定のページだけなのか
  3. 時期:百度がアルゴリズムの導入や改定を案内した時期と重なっているか
  4. 当てはまる行為:上の表のうち、自社のサイトや代理店の施策に当てはまるものがあるか

確かめる手順の全体は「百度で順位が急に下がったときの原因と確認手順」でまとめています。毎日の順位を記録しておくと、下がり始めた日をはっきりさせられるので、百度の案内や施策の記録と照らし合わせやすくなります。

直したあとの流れ

当てはまる問題が見つかったら、まずその原因を取り除きます。採集した記事の削除や書き直し、title の修正、邪魔な広告の撤去、買ったリンクの取り下げ依頼などです。

直したあと、順位がいつ戻るかは決まっていません。百度は、品質の問題を直したあとに回復するまでの期間は、問題の影響の大きさに応じて判断されると説明しています。直しても状況が変わらない場合は、百度搜索资源平台の「反馈中心」から、下がったキーワードとURL、直した内容を具体的に添えて問い合わせることができます。

まとめ

  • 百度のアルゴリズムは名前で覚えるより、「何を取り締まるか」で整理すると分かりやすい
  • 日本企業の中国語サイトでは、機械翻訳や流用による似たページ(飓风)、title へのキーワードの詰め込み(清风・细雨)、モバイルの邪魔な表示(冰桶)、表示の遅さ(闪电)に特に注意する
  • 代理店がリンクを買う施策は绿萝算法の対象になりうるほか、記事枠を売るサイトは蓝天算法の対象になる
  • 順位が下がったら、メッセージ、下がり方、時期、当てはまる行為の順に確かめる
  • 直したあとの回復の時期は決まっておらず、必要に応じて反馈中心から問い合わせる

SEOChinaでできること

SEOChina は、日本語で使える百度の順位チェックツールです。アルゴリズムの影響を疑うときに必要な「いつから、どのキーワードで下がったか」を、毎日の記録から確かめられます。

  • 登録したドメインとキーワードについて、百度PCの順位を毎日自動で記録します
  • 順位は50位まで取得し、ランクインしたURLも記録するので、表示されるページが変わったかどうかも分かります
  • 期間を指定して推移を表やグラフで確認でき、下がり始めた日を特定しやすくなります

Free プランは無料で、1ドメイン・日次順位監視10枠(履歴30日保存)から始められます。登録はこちらから行えます。

参考

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