中国市場の競合サイト調査のやり方|百度の順位・収録数・ICP備案から読み取れること

中国向けのサイトを作ったり、百度SEOを始めたりするとき、「競合は百度でどう戦っているのか」を知っておくと、狙うキーワードや作るべきページが決めやすくなります。ただ、日本でよく使われる競合分析ツールは Google のデータが中心で、百度の順位まで調べられるとは限りません。

この記事では、百度の検索結果と公開されている情報を使って、競合サイトを調べる手順を説明します。特別なツールがなくても進められる方法を中心に、それぞれの数字から何が分かり、何が分からないのかを整理します。

まず「検索上の競合」を見つける

競合調査というと、取引先や商談でよく名前の挙がる会社を思い浮かべがちです。しかし百度の検索結果で同じ枠を取り合う相手は、それとは違うことがよくあります。業界のポータルサイト、比較サイト、中国の同業他社、百度百科のような百度自身のサービスが上位を占めていることも珍しくありません。

検索上の競合は、次の手順で洗い出します。

  1. 自社が上位を狙いたいキーワードを10〜20個選ぶ(選び方は「百度向けキーワード調査のやり方」を参照)
  2. それぞれのキーワードで百度を検索し、上位に出てくるサイトのドメインを書き出す
  3. 複数のキーワードで繰り返し出てくるドメインに印をつける

何度も顔を出すドメインが、検索上の主な競合です。ビジネス上の競合が一つも入っていないこともありますが、それ自体が「そのテーマでは、まだ誰も本格的にSEOをしていない」という手がかりになります。

検索結果は、PCとスマートフォンで違って見えることがあります。どちらの画面で比べるかを決めてから調べましょう。違いについては「百度のPC順位とモバイル順位の違い」で解説しています。

順位を比べる:同じキーワード・同じ条件で記録する

競合が分かったら、キーワードごとに「どのサイトが何位にいるか」を表にします。このとき大切なのは、毎回同じ条件で調べることです。

  • キーワードの組み合わせを固定する:途中で言葉を増やしたり減らしたりすると、前の結果と比べられなくなる
  • 広告と自然検索を分ける:検索結果の上部の広告は、自然検索の順位には数えない。広告を出している競合は、別の列に印をつけておく(広告とSEOの関係は「百度のリスティング広告とSEOはどちらから始めるべきか」を参照)
  • 一度きりで判断しない:百度の順位は日によって動くため、少なくとも数週間は続けて記録する

順位の表ができると、「この競合はどの言葉に強いのか」「自社が入り込めそうな言葉はどれか」が見えてきます。たとえば、競合が上位を独占している言葉は後回しにして、上位が分散している言葉から手をつける、という判断ができます。

収録数を比べる:サイトの規模の目安にする

競合サイトが百度にどれだけのページを収録されているかは、site: コマンドで目安を確かめられます。百度の検索窓に「site:競合のドメイン」と入れて検索すると、件数が表示されます。

ただし、この件数は正確な数ではなく、検索のたびに変わることもあります。比べるときは、次のように使い道を限るのが安全です。

  • 自社と競合の件数の「桁」が違うかどうかを見る
  • 同じ競合の件数が、数か月でどう増えたかを見る

収録数の確かめ方と、件数を読むときの注意は「百度の収録数(インデックス)を確認する方法」で詳しく説明しています。

ICP備案とドメイン情報で、運営者の姿をつかむ

順位や収録数だけでは、競合が「どんな会社で、どのくらい本気で中国に取り組んでいるか」までは分かりません。そこで役に立つのが、ICP備案とドメインの登録情報です。

ICP備案から分かること

中国本土のサーバーでサイトを公開するには、原則としてICP備案が必要です。競合のサイトがICP備案を取っているかは、ページの下部の表示に加えて、工業情報化部(工信部)の備案管理システムで照会できます。

照会の結果からは、主に次のことが読み取れます。

  • 運営の主体:会社なのか個人なのか、どの会社が運営しているのか
  • 中国本土での運営体制:備案があるなら、中国本土のサーバーで公開している可能性が高い
  • 同じ主体が持つほかのサイト:主体の名前で検索すると、関連するサイトが見つかることがある

照会のやり方は「ICP備案の確認方法」で解説しています。運営している会社が分かったら、「中国企業の信用調査を日本から行う方法」の手順で、登記情報や株主まで確かめることもできます。

ドメイン情報から分かること

ドメインの登録日を見ると、そのサイトがどのくらい前から運営されているかの目安になります。長く運営されているサイトは、それだけ多くのページや外部からのリンクを積み上げている可能性があります。.cn ドメインの登録情報の調べ方は「中国のドメイン情報(Whois)の調べ方」で説明しています。

ページの中身を見る:上位のページは何を書いているか

数字の比較が終わったら、上位に出ている競合のページを実際に開いて読みます。見るポイントは次のとおりです。

見るところ 確かめること
タイトルと説明文 どの言葉をどの順で入れているか。検索結果での見え方
見出しの構成 読み手のどんな疑問に、どの順で答えているか
ページの種類 製品ページ、解説記事、事例、Q&Aなど、どの形が上位に多いか
更新の頻度 新しい情報が足されているか、古いまま残っているか
百度のサービスでの露出 百度百科の項目や、百家号の記事があるか

タイトルと説明文の付け方は「百度向けのtitle・descriptionの書き方」、百度百科などの扱いは「百度百科・百度知道・百家号の使い方」で解説しています。

第三者ツールの数字は「推定値」として扱う

中国には、サイトを入力すると「百度权重」のような独自の評価を表示するツールがあります。手軽に比べられて便利ですが、こうした数字は第三者が順位などをもとに推定したもので、百度が公式に認めている指標ではないとされています。

第三者ツールの数字は、次のように扱うと判断を誤りにくくなります。

  • 同じツールの数字どうしで比べる。別のツールの数字を並べない
  • 数字が高いか低いかより、自分で確かめた順位の表と矛盾していないかを見る
  • 社内の報告に使うときは、推定値であることを書き添える

調べた結果を1枚の表にまとめる

最後に、調べた内容を競合ごとに1行でまとめます。次のような列があると、社内で共有しやすくなります。

列 内容の例
ドメイン 競合のドメイン
上位に出たキーワード数 調べた20語のうち、10位以内に入っていた数
収録数の目安 site: の件数(調べた日も書く)
ICP備案 あり(主体名)/なし
ドメインの登録年 例:2015年
広告の出稿 調べたキーワードで広告が出ていたか
気づいたこと 強いページの種類、更新の頻度など

この表は、一度作って終わりではありません。順位と収録数は変わり続けるので、月に1回など決まった間隔で更新すると、競合の動きに早く気づけます。

まとめ

  • 百度の検索結果で同じ枠を争う「検索上の競合」は、ビジネス上の競合と違うことが多い
  • 順位は同じキーワード・同じ条件で、数週間以上続けて記録して比べる
  • site: の収録数は正確な数ではないので、桁の違いや増え方を見る目安として使う
  • ICP備案とドメイン情報から、運営者と運営の歴史をつかめる
  • 第三者ツールの数字は推定値として扱い、自分で確かめた順位と照らし合わせる

SEOChinaでできること

SEOChina は、日本語で使える百度の順位チェックツールです。競合のドメインもサイトとして登録すれば、同じキーワードで自社と競合の順位をそれぞれ毎日記録し、ドメインごとの画面で推移を確かめて比べられます。2つ以上のドメインを登録するには Starter プラン以上が必要で、監視枠はドメインとキーワードの組み合わせごとに使います。

  • 登録したドメインとキーワードについて、百度PCの順位を毎日自動で記録します
  • 順位は50位まで取得し、ランクインしたURLも記録するので、競合のどのページが上位にいるかも分かります
  • 期間を指定して、順位の推移を表やグラフで比べられます(有料プランは期間の制限なく保存します)

Free プランは無料で、1ドメイン・日次順位監視10枠(履歴30日保存)から始められます。登録はこちらから行えます。

参考

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