百度SEOの被リンク対策|リンク売買のリスクと、中国のメディア・プラットフォームでの露出の増やし方

「百度で順位を上げるには、中国のサイトからの被リンクが必要」と聞いて、どこからリンクをもらえばよいのか迷っていないでしょうか。中国のSEO業界では、リンクを売り買いするサービスや、リンクを交換する仲介サイトがいまも目に入ります。一方で百度は、リンクの売買を不正とみなして処罰するアルゴリズムを導入しています。

この記事では、百度がリンクをどう扱っているかを公表された情報から整理し、避けるべきリンクと、中国のメディアやプラットフォームで自然に露出を増やす方法を紹介します。クライアントの百度SEOを担当する代理店の方が、施策を提案・説明するときの材料としても使えるようにまとめました。百度SEO全体の中での位置付けは「百度SEOの基本」をご覧ください。

百度はリンクを「推薦」として見ている

百度が2014年に公開した「百度搜索引擎优化指南2.0」(百度検索エンジン最適化ガイド)では、あるページから別のページへのリンク(超链)を、リンク元からの「推薦」として扱い、ページの価値を判断する材料の1つにすると説明されています。この考え方は Google と大きくは変わりません。

同じガイドでは、rel="nofollow" を付けたリンクは評価(中国語で「权值」)を渡さないとも説明されています。つまり、リンク元のサイトが nofollow を付けている場合、そのリンクは順位を上げる効果を期待しにくいということです。なお、Google が2019年に導入した rel="sponsored" や rel="ugc" について、百度が対応を公式に表明した情報は見つけられませんでした。広告や有料掲載のリンクを自社サイトから出すときは、nofollow を付けておくのが無難です。

リンクの売買は処罰の対象になる

绿萝算法(緑蘿アルゴリズム)

百度は2013年2月に「绿萝算法」を導入しました。中国のSEO解説によると、このアルゴリズムはリンクの売買を対象としており、リンクを買ったサイト、売ったサイト、仲介したサイトの三者がいずれも処罰の対象になるとされています。

同じ年の7月には「绿萝算法2.0」が導入され、対象が軟文(宣伝色の強い記事、いわゆる記事広告)に埋め込んだリンクにまで広がりました。中国の解説記事では、次のように整理されています。

対象 処罰の内容(解説記事による)
軟文の取引を仲介するプラットフォーム 検索結果から除外
軟文を掲載したサイト(ニュースサイトを含む) 評価を下げる。サブドメインで大量に掲載した場合は、そのサブドメインを除外
軟文のリンク先のサイト 少量ならリンクを評価に数えず、監視の対象にする。大量なら評価を下げる、または除外する

ここで注意したいのは、リンクをもらった側も処罰されるという点です。「記事広告を出して、そこからリンクを張ってもらう」という施策は、リンク先であるクライアントのサイトに直接のリスクがあります。

惊雷算法はリンクではなくクリックの不正が対象

百度のアルゴリズムの名前は多く、混同されがちです。2017年11月に公表された「惊雷算法(驚雷アルゴリズム)」は、リンクではなく、検索結果を人為的にクリックして順位を操作する「刷点击」を対象にしたものです。代理店の提案書やクライアントへの説明で、リンクの話と混ざらないようにしておきましょう。

不要なリンクを「否認」する手段は残っていない

Google には、悪質なリンクを評価の対象から外すよう申告する「リンクの否認」ツールがあります。百度にも、2013年に「拒绝外链」(外部リンクの拒否)という似た機能が試験的に公開されていました。しかし中国のSEO解説によると、この機能は2015年7月に提供を終えています。百度は、低品質なリンクは自動で処理できるようになったと説明したとされています。

いまの百度搜索资源平台には、Google の否認ツールにあたる機能は見当たりません。買ってしまったリンクを、自分から申告して無効にする手段はないと考え、そもそも不自然なリンクを得ないことが大切です。

友情链接(相互リンク)は中身を見て判断する

中国のサイト運営では、サイト同士がお互いのトップページなどにリンクを掲載し合う「友情链接(友链)」が広く行われています。ページの下部に、関係の薄そうなサイトの名前がずらりと並んでいるのを見たことがある方も多いでしょう。中国には、友情链接の相手を探すための交換サービスや、相手のサイトにリンクが残っているかを確かめるチェックツールもあります。

百度のガイドは、友情链接も「推薦」の一形態として扱うとしています。一方で、2012年に百度站长平台(現在の百度搜索资源平台)が出したとされる外部リンクの不正に関する公告では、推薦の意味のない交換リンクが不正の例として挙げられていたと伝えられています。

中国のSEO解説でよく挙げられる、友情链接の注意点は次のとおりです。

  • 業種が関係ないサイトと交換しない:推薦としての意味が薄く、不自然なリンクに見えやすい
  • 百度で評価を下げられているサイトと交換しない:相手のサイトが百度に収録されているか、順位が付いているかを確認する
  • 数を増やしすぎない:1ページに大量のリンクを並べると、それぞれのリンクの価値が薄まる
  • 交換後も定期的に確認する:相手が後からリンクを外したり、nofollow を付けたりすることがある

日本企業の中国語サイトであれば、まず候補になるのは、中国の取引先、販売代理店、提携先など、実際に取引のある企業のサイトです。「取扱メーカー」「パートナー企業」として紹介してもらう形なら、推薦として自然で、訪問者にとっても意味のあるリンクになります。

中国のメディア・プラットフォームの使い分け

中国向けの露出を増やせる場所は、リンクを得られる場所と、リンクは得にくくてもブランドを知ってもらえる場所に分けて考えると整理しやすくなります。

場所 期待できること 注意点
取引先・代理店・提携先のサイト 関連性の高いリンク 紹介ページの内容を一緒に作ると掲載されやすい
業界メディア・業界団体のサイト 関連性の高いリンクと、業界内での認知 有料の記事広告は绿萝算法2.0の対象になりうる
B2Bの業界ポータル・展示会のサイト 出展企業・会員企業としての掲載 リンクが付くかどうかはサイトによって異なる
百家号 百度の検索結果での露出 外部サイトへのリンクやURLの掲載は原則できない
知乎(Q&Aサイト) 専門性のある回答による認知 外部へのリンクは知乎のリダイレクト用URLを経由する形になる

百家号はリンクではなく「検索結果の面」を取りにいく

百家号は百度が運営するコンテンツ配信プラットフォームで、投稿した記事が百度の検索結果に表示されることがあります。ただし、中国の解説記事によると、百家号の記事には外部サイトへのリンクを入れられず、URLや連絡先、QRコードの掲載も規約で禁じられています。

そのため、百家号は「自社サイトへの被リンクを増やす場所」ではなく、「自社の名前や製品名で検索したときに、検索結果に自社の情報を増やす場所」と考えるのが適切です。百度の検索結果では百度自身のサービスのページが上位に表示されることが多いため、指名検索での露出を増やす効果が期待できます。

業界メディアには「載せる理由」を用意する

業界メディアに取り上げてもらうには、編集側にとって記事にする理由が必要です。中国市場向けの新製品、中国での展示会への出展、中国の顧客の導入事例、業界の調査データなどは、取り上げてもらいやすい題材です。プレスリリースを中国語で用意し、中国の業界メディアに直接届ける方法もあります。

ここで避けたいのが、「掲載料を払えばリンク付きの記事を大量に掲載できる」という軟文の発信サービスです。前述のとおり、軟文のリンクは绿萝算法2.0の対象であり、リンク先のサイトも処罰されうるとされています。

リンクがなくても「言及」には意味がある

リンクが付かない掲載でも、社名や製品名が中国のメディアやプラットフォームで言及されること自体に意味があります。名前を知った人が百度で指名検索をすれば、自社サイトへの流入につながるからです。被リンクの本数だけでなく、指名検索で自社サイトや関連情報がどう表示されているかもあわせて見ていきましょう。

代理店がクライアントに説明しておきたいこと

被リンクの施策は成果が見えにくく、クライアントとの認識がずれやすい分野です。施策を始める前に、次の点を共有しておくとトラブルを防げます。

  • リンクは買わない方針であること:绿萝算法でリンク先も処罰されること、後から否認する手段がないことを説明する
  • 獲得の方法を具体的にすること:取引先への紹介依頼、業界メディアへの情報提供など、何をするかを月ごとに決める
  • 効果が出るまで時間がかかること:自然なリンクは短期間で大量には増えない
  • 何で効果を測るかを決めておくこと:リンクの本数だけでなく、順位や百度からの流入で判断する

クライアント側から代理店を選ぶときの確認ポイントは「中国SEO代理店の選び方」でまとめています。

施策の効果は順位と収録で確かめる

中国のSEO解説によると、百度搜索资源平台の外部リンクの機能は2015年に縮小されており、自社サイトへの被リンクを百度の側で一覧できる手段は限られています。そのため、被リンクの施策の効果は、リンクの本数そのものより、次のような結果の変化で確かめるのが現実的です。

  • 狙っているキーワードの順位:リンクを得た時期と、順位が動いた時期を並べて見る
  • 収録数:リンク元から百度のクローラーがたどってくることで、新しいページの収録が早まることがある
  • 百度からの流入と指名検索:百度统计などのアクセス解析で、百度からの流入の推移を見る

順位の推移を見るときは、施策の前から記録を取っておくことが大切です。リンクの獲得や掲載の日付をメモしておくと、後から「この掲載の後に順位が上がった」と説明しやすくなります。順位の確認方法は「百度の順位チェック方法」、収録の確認方法は「百度の収録数(インデックス)を確認する方法」で解説しています。

まとめ

  • 百度はリンクを「推薦」として扱い、nofollow の付いたリンクは評価を渡さないと説明している
  • 绿萝算法(2013年)はリンクの売買を対象とし、買い手・売り手・仲介の三者を処罰の対象にしている
  • 绿萝算法2.0は軟文のリンクも対象にしており、リンク先のサイトも処罰されうる
  • 惊雷算法はクリックの不正が対象で、リンクとは別の話
  • 百度には不要なリンクを自分から否認する機能がないため、不自然なリンクを得ないことが大切
  • 友情链接は、業種の関連性と相手のサイトの状態を見て判断する
  • 百家号はリンクではなく検索結果での露出、業界メディアや取引先のサイトは関連性の高いリンクを得る場として使い分ける
  • 効果は順位・収録・流入の変化で確かめる

SEOChinaでできること

SEOChina は、日本語で使える百度の順位チェックツールです。被リンクの獲得やメディアへの掲載の前後で、狙っているキーワードの順位がどう変わったかを毎日の記録で確かめられます。

  • 登録したドメインとキーワードについて、百度PCの順位を毎日記録し、推移を表で確認できます
  • 順位は50位まで取得し、ランクインしたURLも確認できます
  • ICP備案・Whois・百度収録数の単発調査にも対応しています

Free プランは無料で、1ドメイン・日次順位監視10枠(履歴30日保存)から始められます。施策を始める前から順位を記録しておくと、クライアントへの報告にも使えます。登録はこちらから行えます。

参考

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